サウナが健康に良い理由とは?具体的な効果や正しい入り方について

サウナに入る女性

最近では「サ活」と呼ばれるほどサウナの人気が高く、サウナ施設が増えてきています。
人気の理由の一つとして、健康に良いことが挙げられていますが、具体的にどのような効果があるかわからない方も少なくありません
そこで今回はサウナの健康効果や、その効果を高める正しい入り方について解説していきます。

サウナの健康効果

健康な女性

サウナに入ることでさまざまな健康効果があると言われています。
ここでは具体的にどのようにサウナが健康に良いのかについて解説していきます。

①疲労回復

疲労した男性

サウナに入って身体が整うと疲れが取れる気分を感じる方も多いと思いますが、実際にサウナには疲労回復効果が期待できます。
サウナに入っていると血流が安静時以上に高まると言われています。
体内の血流が高まることで酸素の摂取量が増加し、筋肉疲労物質を分泌するなどして身体に溜まった疲労が次第に回復していきます。
はじめは汗をたっぷりかくことから少し疲れたと感じますが、安静にしていると疲れが取れていきます。

②血行促進

血行

サウナで身体を温めることで、自律神経の調節力が高まり、血行が促進されます。
また血行の促進は肩こり解消にも効果が期待できます。
肩こりや筋肉痛は筋肉の緊張以外にも血行不良が原因で起こると言われています。
サウナに入って身体を整えることで、血液の流れが良くなり、汗と共に疲労物質(乳酸)が排出され、肩こりや腰痛が解消されていきます。

③リラックス効果

リラックスした女性

サウナによく通われている方の声として、「不安感がなくなった」、「気持ちが落ち着いてきた」といった意見が聞かれることがあります。
実際にサウナに入るとリラックスにより心の健康を高めることが期待できます。
サウナに入って身体が暖められることで皮膚が刺激され、中枢神経の興奮が高められます。
これに伴い身体機能の調整が促され、ストレスが軽減されていきます。
仕事や人間関係で悩み事を抱えている時は、いったんサウナに入って身体を整えることで心を落ち着けるといいでしょう。

④ダイエット効果

ダイエット

サウナに入ることでダイエットを得ることも可能です。
サウナでは熱によって大量の汗をかきます。
通常サウナに入った後は体重が約1kgほど減少すると言われています。
入浴直後の体重の減少自体は一時的ではあるものの、適度に汗を流すことで身体の余分な水分や不要な塩分を排出し、むくみの解消が期待できます。
またサウナに入る前に軽く運動をしておくとダイエット効果を高めることができます。
タイミングとしては運動を行った1時間後を目安にすると疲労回復効果も高まります。

サウナの種類

サウナ室

一般的なサウナは主に次の4種類があります。
ここではそれぞれのサウナの特徴について解説していきます。

①ドライサウナ

乾式サウナとも呼ばれているタイプで、多くのサウナ施設で採用されています。
室内温度は約70度~100度、湿度は20%以下に設定されており、入っているとじんわり汗が流れていきます。
高温であるにも関わらず、身体が火傷しない理由としては、湿度と熱の関係にあります。
空気が乾燥している状態では熱が伝わりにくくなり、その結果として身体が熱さを感じにくくなります。
ただし階段式になっているサウナですと、上段部分が高温になりやすいため、熱さが苦手という方は入る時間を短くする、一番下の段に座るなどしましょう。
また湿度が低いので、人によっては顔がヒリヒリしたり、髪の毛も傷みやすくパサついたりすることもあります。
乾燥が気になる方はサウナハットを被って髪の乾燥を防ぐ、濡らしたタオルで顔を覆っておくなどしておくことをおすすめします。

②スチームサウナ

ボイラーなどで圧力をかけて水を沸騰させ、それによる蒸気で温めたサウナのことを指します。
室内温度は約40度~60度、湿度は約80%~100%となっています。
温度こそドライサウナに比べて低いものの、湿度が高めであることから、入っている間に十分な熱が感じられます。
室内下部から噴出される蒸気によって身体の芯まで温めることができます。
さらにドライサウナとは違って湿度が高めであることから、入っている間に体がヒリヒリする心配はありません。
ただ湿度が高い分、熱さを感じやすいこともありますので、サウナに慣れていない場合は入る時間を短くすることをおすすめします。

③ミストサウナ

霧状の水蒸気を室内に充満させるタイプのサウナのことを指します。
室内温度は約40度~50度、湿度は約80%~100%となっています。
上部から霧状の蒸気が噴射されるもののほか、アロマやヨモギ、薬草を使ったタイプなど、バリエーションが豊富です。
ほんのりと熱さを感じる程度の熱で温めるので、身体への負担は少なくて済みます。
ただし温度はスチームサウナと比べて温度が低めになっているものの、サウナの熱さに慣れていない場合は注意が必要です。

④塩サウナ

身体に塩を塗ってから入るサウナのことを指します。
サウナ室に入ると大きなボールに塩が入っていて、それを身体に塗ります。
入り方としては、はじめに湯船で身体を温めて、汗をかきやすい状態にしておきます。
その後でサウナ室にある塩を身体に塗り、塩が溶けるのを待ちます。
塩を塗ることで皮膚に付いている古い角質を溶かし、お肌を若々しい状態に保つことができます。
ただし塩によるお肌への刺激は肌荒れ、かぶれを引き起こす可能性がありますので、適量で身体に乗せるようにしましょう。

健康効果を高めるためのサウナの入り方

サウナを楽しむ人

前述したように、サウナに入ることでさまざまな健康効果が期待できます。
ただやみくもにサウナに入っても効果を期待することはできません。
健康効果を得るためにはサウナの正しい入り方を知ることが大切です。

①入る前に自分の体調と相談する

悩む人

サウナに入る前に必要なことの一つは体調を確認しておくこと。
何となく身体がだるいと感じた時はサウナに入るのを控えることが無難です。
無理をしてサウナに入ろうとすると立ちくらみや脱水症状を起こして、かえって健康を損ねる可能性があります。
不安な方は事前に体温計で熱を図るなどして、現在の体調をチェックされることをおすすめします。
また動脈硬化症や心臓病などの持病がある場合は、サウナに入ることで体調を崩してしまうおそれがあります。
基礎疾患のある方でサウナに入りたいという場合は、事前に医師と相談して、サウナに入っても問題がないかどうか確認しておくようにしましょう。

②身体を洗う

洗う

サウナ室に入る前には必ず身体を清潔な状態に保つようにしましょう。
多くの人が利用する施設であるため、事前に身体をよく洗うことはマナーです。
念入りに頭と身体を洗っておくことでキレイな汗をかきやすくなります。
また洗ってから水滴を垂らした状態でサウナ室に入ることはマナー違反です。
タオルできちんと水気を拭き取ってから入るようにしましょう。

③水風呂に入る

水風呂

サウナで整えて健康状態を良くするためには水風呂は欠かせません。
多くのサウナ施設では水風呂が併設されています。
サウナで汗をかいたらかけ湯やシャワーで流して、水風呂へ入ります。
水風呂の冷たさを紛らわすために一気に飛び込もうとする人もいますが、水しぶきが飛んで周りに迷惑をかけますのでやめましょう。
ちなみにサウナで汗をかき、水風呂に入るという流れを2回~3回繰り返すことで、身体が整い、サウナによるリラックス効果を十分に得ることができます。

④外に出てリラックスする

外気浴

サウナから出たら浴室の外で休憩しましょう。
外には休憩用の椅子やリクライニングチェアが用意されていますので、そこに座ってゆっくりと深呼吸をします。
そうすることで、自分の身体に意識が集中され、心と身体をスッキリさせることができます。
なおサウナで整う感覚を覚えるコツは、水風呂から出た後に濡らしてから固く絞ったタオルで頭まで拭くことです。
水分をしっかり含ませたタオルで身体を拭くことで皮膚の感覚が敏感になり、リラックス効果を得やすくなります。

サウナに入る時の注意事項

注意

サウナに入る際にはいくつか注意しなければならないことがあります。
これらの注意事項をきちんと守らないと、せっかくサウナに入っても健康効果を得られなくなります。

①水分補給を欠かさず行う

水分補給

サウナに入る上で絶対に忘れてはいけないことはきちんと水分補給をすること。
サウナに入ると想像以上に汗をかきます。
1回入るだけで大量の汗をかき、体内の水分が流れ出ていきます。
そうなると脱水症状になりやすくなり、体内の血液量が減少し、酸素や栄養が身体に行きわたらず、倦怠感やめまいなどにつながるおそれがあります。
身体の健康のためにサウナに入る前や休憩中、利用後はきちんと水分補給をしておきましょう。
サウナを1回利用するにあたって摂るべき水分量は、500mL~1Lが目安です。
汗をかくとミネラルが不足しがちになりますので、飲み物はミネラルウォーターや麦茶がいいでしょう。

②入る時間は6~12分が目安

時間

サウナを利用するにあたって、どれくらいの時間入っていればいいのか悩んでいる方も多いと思います。
初めてサウナに入る方であれば5分程度、慣れてきたとしても6分から12分を目安にするといいでしょう。
また高めの温度のサウナであれば5分、低めの温度のサウナであれば10分など、温度ごとに入る時間を変えることで身体への負担をかけずに済みます。
無理をしてサウナに長くいると脱水症状で健康を損ねるおそれがありますので、ご自身の体調と相談しながら入る時間を決めることをおすすめします。

③ヒートショック現象に気を付ける

ヒートショック

ヒートショック現象とは、急激な温度差による体調不良のことです。
特に水風呂を出てから休憩に入るタイミングで起こりやすいと言われています。
サウナを出て水風呂に入る前にゆっくりとかけ水をすることにより、ヒートショックのリスクを抑えることができます。

④飲酒や食後の後は控える

お酒

サウナに入る前の飲食およびアルコールの摂取は厳禁です。
サウナの熱で身体が温められるとると、皮膚の表面付くに流れる血液の量が増加します。
皮膚の血液量が増加すると胃腸などに分布していた血液量が少なくなります。
食べ物をきちんと消化するためには十分な血液が胃腸に流れていなければなりません。
もし胃腸に分布している血液量が少ないと消化不良を引き起こします。
またアルコールの摂取は利尿作用を促進させ、普段より脱水症状を起こしやすい状態になります。
ですので、大量の汗をかくサウナの利用前にお酒を飲むのは控える必要があります。
お酒や食事を楽しみたい時は、水風呂を出てしっかりと休憩を行ってからにしましょう。

まとめ

サウナの楽しみ方

正しい入り方や注意事項を守ることで、疲労回復や血行促進などサウナによる健康効果が期待できます。
サウナの熱さに慣れていない間は、まず5分など短い時間からはじめてみて、ゆっくり身体を慣らしていくことをおすすめします。
サウナでゆっくりと汗を流して心と身体を健康に保ち、整う感覚を実感してみましょう。