サウナは危険?安全に楽しむための入り方やサウナの種類について解説

危険か安全か

「サウナに入ってみたいけれど危険なのでは?」「サウナの安全な入り方は?」
このような疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
健康やリラックスを求めてサウナに入る人が増えてきました。でも、誤った入り方をすればケガや事故につながる恐れもあります。サウナでの危険な行為や正しい入り方を知ることが大切です。
この記事では、サウナについて、危険な行為や安全に入るポイントなどを分かりやすく解説します。サウナの種類や特徴についても分かりやすく解説しますので、サウナの危険性について知りたい人は参考にしてください。

サウナの危険性を知って入れば安全

安全

サウナの危険性を知った上で利用すれば、初心者でも安全に利用することができます。
サウナの温度は100度以上にもなるため、利用方法を間違えると危険な場所ではあります。ただし、高温だから得られる効果があるのは事実。サウナを愛する多くの人たちは自分に合った入浴方法で安全に楽しんでいます。
サウナには注意事項や基本的なルール、マナーがあります。これからサウナに入ってみたい人は、危険な行為や安全な入浴方法についてよく確認したうえで入浴するとよいでしょう。

サウナでの危険な行為5つ

5つ

サウナを利用する前やサウナ利用中の危険な行為が、万が一の事態につながる恐れがあります。サウナを安全に楽しむため、危険につながる行為はしないよう気をつけましょう。ここでは、サウナでの危険な行為について5つ紹介します。

①飲酒後に入る

飲酒後のサウナ利用は、とても危険ですので絶対にやめましょう。周りに迷惑ですし、命に関わる恐れがあるためです。
サウナで得られる効果のひとつに血流促進効果があります。サウナの熱で交感神経が活発になるため、血管が広がり血流が良くなるのです。交感神経は心身を興奮させる作用もあるため、サウナに入ると脈拍が速くなると感じる人もいるでしょう。
アルコールにも体温を上げたり心拍数を上げたりする効果があります。飲酒により脈拍が早くなっている状態でサウナに入ると、心臓への負担が大きく突然倒れる恐れも。宿泊施設に併設したサウナでも、飲み会後に利用するなどの行為は絶対にやめましょう。

②限界までサウナに入る

限界の男性

自分の限界を感じるまでサウナに入るのも危険な行為です。サウナに入るのは長くても10分程度にとどめましょう。
サウナでの「ととのう」感覚を求めるには限界まで長く入ったほうがいいと思う人もいるでしょう。しかし、めまいや立ちくらみを起こしやすくなり、思わぬケガにつながる恐れもあります。心地よくととのうためにも、自分にあった時間を考えて利用することを心がけましょう。
サウナに入る時間は8〜12分程度がベストと言われています。初心者なら5分程度から始め、慣れてきたら時間を伸ばしていくのがおすすめです。自分の体調を考えながら、一番ベストな入浴時間を探りましょう。

③サウナで眠ってしまう

サウナで眠ってしまうのも、命に関わる大変危険な行為です。重度の脱水症状を起こす恐れがあります。
サウナで横になる人もいますが、熱いサウナ内でそのまま寝てしまうと、脱水症状を起こす危険性が高まります。重度の脱水症状になると体を動かせなくなるため、助けを求められない恐れが。周囲の人にも気づかれず、手遅れになってしまうかもしれません。
サウナで眠ってしまうようなコンディションの時は利用厳禁です。徹夜明けなど疲れている時は、サウナ利用を控えた方が無難でしょう。

④水を飲まずにサウナに入る

水

水分を取らないままサウナに入るのも危険です。サウナの熱で発汗するため、脱水症状を引き起こす恐れがあるためです。
サウナに入ると熱により大量に汗が流れます。体が水分不足の状態では、血液の水分も失われ、血液ドロドロ状態になってしまいます。流れにくくなった血液を押し出すため心臓の負担が大きくなり、心筋梗塞などのリスクが高まる可能性が。
脱水を引き起こさないよう、サウナの前にはにしっかり水分を取るのが鉄則です。ミネラルウォーターやスポーツドリンクなどを飲んでからサウナに入りましょう。

⑤持病があるのにサウナに入る

持病がある人の中には、サウナに入ると危険な場合があります。温度変化によりヒートショック現象を起こす可能性があるためです。
ヒートショック現象とは、急激な温度変化に体がついていかず、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こしてしまうこと。体は急激な温度変化を感じると、体温を保とうとして血管を伸び縮みさせます。心拍数や血圧が急に変化するため、血管にリスクを抱える人には危険です。
ヒートショック現象の可能性があるタイミングはサウナ後の水風呂です。温まった体を急激に冷やすことで血管の収縮が起こります。血圧も大きく上昇するため血管や心臓が耐えられない場合、重度の不整脈や脳卒中などを引き起こす恐れがあるのです。
高血圧、低血圧などの治療を受けている人がサウナを利用する場合、ヒートショックを起こさないよう注意が必要です。不安な人は医師に相談したうえでサウナを利用しましょう。

安全にサウナを利用する方法

サウナ

サウナでの危険な行為を理解したあとは、安全な利用方法を知りましょう。ここでは、安全にサウナを利用する方法について紹介します。

①体を少しずつ慣らしていく

サウナに入る時は急な温度変化とならないよう、体を少しずつ慣らしていきましょう。初めてサウナに入る際、特に注意すべきポイントです。
サウナでの心地よさを感じるためには、サウナ後の水風呂や外気浴が必須です。体感温度の変化が激しいため、慣れていない人は体調を崩すかもしれません。温度変化を緩やかにする方法を取り入れながら、少しずつ体を慣らした方がいいでしょう。
例えば、水風呂の前にぬるま湯を体にかけると急な温度変化を防げます。直接水風呂に入るより、冷たさを感じにくいので安全です。サウナに入る前も、シャワーや湯船で体を温めると、温度変化が少なくなります。

②低温サウナを利用する

人によっては低温サウナを利用した方が安全な場合もあります。高温サウナでは体への負担が大きいためです。
サウナには、80〜110℃の高温を楽しむドライサウナと、50〜70℃で湿度の高いウエットサウナがあります。ドライサウナが一般的なタイプですが、高い温度で動悸を感じる場合、心拍数が早くなりすぎて血管に負担がかかる恐れも。
血管や心臓に与えるリスクが高いので、動悸が気になる人は低温サウナの利用が無難です。体への負担を減らし、気持ちよくサウナを楽しめるでしょう。

サウナの主な種類5つ

サウナの道具

サウナで心地よくととのうためには、サウナの種類を知ることが大切です。サウナにはドライタイプとウエットタイプがあり、それぞれ特徴を持ちます。ここでは、サウナの代表的な種類について5つ紹介します。

①湿気が少ないドライサウナ

ドライサウナは、日本でよく見られるタイプのサウナです。80〜100℃と高めの温度設定で、湿度が低いのが特徴です。室内が階段状になっているサウナが多く、上の段に行くほど高温が楽しめます。
高温のドライサウナは水風呂での温度変化が大きくなるため、脳の疲れが取れ、ととのう感覚が得られやすいでしょう。熱いのが好きな人に向いているサウナです。

②ロウリュを楽しむフィンランド式サウナ

フィンランドサウナ

ロウリュという行為で水蒸気を起こすフィンランド発祥のサウナです。日本では20年以上前に大阪のホテルで取り入れられ、今では全国のサウナに普及しています。80〜90℃程度とドライサウナよりやや低めの温度です。
フィンランド式サウナの一番の特徴は、サウナストーンに水をかけ、蒸気を発生させるロウリュと呼ばれる行為。急激に湿度を高くすることで体感温度を高め、たくさん汗を出し新陳代謝が良くなる効果が期待できます。
サウナによっては、ロウリュの水にアロマを加えて香りを楽しめる場所もあります。潤いを感じながら熱いサウナを楽しみたい人におすすめです。

③汗をかける遠赤外線サウナ

体に吸収されやすい遠赤外線を利用したサウナです。温度は70〜80℃と低めに設定されており、体の芯からじっくり温まるのが特徴。息苦しい高温サウナが苦手な人や、低温で体をじっくり温めたい人におすすめです。

④湿度高めで温まるスチームサウナ

水を沸騰させた蒸気で温めるのがスチームサウナです。温度は40〜50度と低めに設定されており、潤いながら体を温めることができるのが特徴。湿度が100%近くまで上がるため、とにかく潤いたい人におすすめです。

⑤低温で湿度の高いミストサウナ

ミストサウナは熱した霧を室内に噴射し、湿度と温度を楽しむサウナです。室内温度は40〜45℃ほどの設定で湿度が高めです。
下から上に蒸発する水蒸気で温めるスチームサウナに対し、ミストサウナでは温めた水を霧状にして高い位置から噴射します。どちらも水を使うサウナですが仕組みが違うのです。

サウナの基本的な入り方

サウナの温度

サウナでは「サウナ・水風呂・休憩」を繰り返すのが基本的な入り方です。交感神経から副交感神経に切り替わるため、脳の疲れをいやしリラックス効果が得られると言われています。いわゆる「ととのう」状態を楽しめるわけです。
ここでは、サウナの基本的な入り方について、手順を順番に解説します。

①しっかりと水分補給をする

サウナに入る前は、水やスポーツドリンクなどでしっかりと水分補給をしましょう。水分補給は脱水症状を防ぐことはもちろん、たくさんの汗を出して新陳代謝を促す効果があります。

②体と髪を洗う

サウナに入る前には、体や髪を洗いましょう。サウナは他の人も利用するため、清潔にするのがマナーです。体を洗うことで毛穴がきれいになり、より汗をかきやすくなる効果も期待できます。

③湯船に入って体を温める

お風呂

湯船が併設されていれば、サウナ前に湯船に入って体を温めましょう。毛穴が開くので、より汗をかきやすくなり、デトックス効果が高まります。
湯船に入ると、温度の低い場所しか座れない場合でも発汗作用を高められるメリットも。サウナの中は床に近い場所だと温度が低く、上の段に行くほど温度が高くなります。利用客が多く下の方しか空きがない場合でも、体がしっかり温まります。

④サウナに入る

体調を見て8〜12分程度サウナに入りましょう。初心者なら5分程度からスタートするのがおすすめです。
サウナ内には時計があり、自分が何分入ったかチェックできるようになっています。砂時計が置かれている場合もあれば、サウナ専用の12分計が置かれている場合も。腕や足から汗が出てきたら体が温まった証拠なので、水風呂へと移動します。

⑤水風呂に入る

サウナの次は水風呂に入ります。汗をかいているため、掛け湯やシャワーで体を流してから水風呂に入るのがマナー。サウナで広がった血管を収縮させ、上がった時一気に血流をよくする狙いがあります。水風呂が苦手な人は、ぬるめのシャワーでも構いません。

⑥外気浴を楽しむ

外気浴を楽しむ女性

熱さと冷たさを感じた体をゆっくり休ませましょう。湯冷め防止で体についた水滴はよくふきとること。自律神経が整い脳の疲れが取れていくのが実感できると思います。何も考えず、ボーッとしている状態でゆっくり過ごしましょう。

⑦同じ流れを2,3回繰り返す

思う存分休憩したら、再びサウナ・水風呂・休憩のセットを繰り返します。2,3セット行うと、より深いリラックス状態を味わえるでしょう。

セルフロウリュの安全な利用方法3選

セルフロウリュ

セルフロウリュとは、サウナストーンに自分で水をかけることです。利用方法を間違うとケガや事故につながるため、正しい使い方を知りましょう。ここでは、セルフロウリュの安全な利用方法について解説します。

①水をかける前に周りの人に確認する

サウナストーンに水をかける前に、行っていいか周りの人に確認しましょう。集団利用のサウナの場合、湿度・温度変化やアロマなどを好まない人もいます。不要なトラブルを避けるため、一声かけるのがマナーです。

②ゆっくり水をかける

セルフロウリュをする際は、サウナストーンにゆっくり水をかけましょう。少しずつ蒸気が出て、湿度が上がっていくのをじんわり感じることができます。急に水をかけると故障の原因にもなるので気をつけましょう。

③奥のサウナストーンからまんべんなく水をかける

セルフロウリュでは、奥のサウナストーンから水をかけるのが1つ目のコツです。手前からかけると、熱気でやけどの恐れがあるためです。
2つ目のコツは熱くなっている部分に水をかけること。同じ場所に水をかけるより、違う場所にまんべんなくかけた方が蒸気が出やすくなります。

まとめ:サウナは危険な行為をしなければ安全に楽しめる場所

サウナを楽しむ人

サウナは、飲酒後の入浴など危険な行為を避け、体調と相談しながら利用すれば安全に楽しめる場所です。サウナ・水風呂・外気浴を繰り返すと、脳がリラックスして「ととのう」感覚が味わえます。
サウナは種類により温度や湿度が違い、得られる効果にも特徴があります。この記事を参考にして、自分に合ったサウナ探しをしてみてはいかがでしょう。